【詩】蟻

こんなしょぼくれた
木造アパートの一室に
這い込んできたりして
一体どうしたのですか
残念ながら
ご覧の有様なので
何もお出しできません
屋根と壁はありますが
それとてもただ
あるというだけでして
出入り自由でぺらぺら
穴だらけの板なのです

それでも
激しい嵐の日を
生命を持つ確かな存在と
共に過ごすというのは
心強いものがあります
強風に部屋は揺れ
天井からは
雨水が滴り落ちて
この世界が
崩れ去るのであれば
いったい何処へ
逃げたらいいのでしょう
これほど小さな
あなたと
わたしは

(詩/早乙女ボブ)